こんにちは。
『おうちモンテで療育.com』の管理人、りっきー(@KodomoOtona58)です!
発達障害やグレーゾーンのお子さまを持つお母さんにとって、お子さんが毎日を過ごしやすくなるための「療育」選びはとっても重要ですよね。
でも、今お子さんが利用している「療育」に心から満足している人は少ないのではないでしょうか。
近くにあるから・・・周りの人がみんな行ってるから・・・
園や学校の先生にすすめられたから・・・
専門知識がないと、何となくの理由で療育先を選んでしまいがち。
支援につながるまでの、ただただ不安だった時期を乗り越えたからこそ、「あれ?このままでいいのかな?」と思うこともあるかもしれません。
今の療育でお子さんの生きづらさは改善されていますか?
もし、少しでも疑問に思い、おうちでもお子さんのために何かできるのでは・・・と思ったあなた。
この記事では、お子さんが大人になって自立していく姿が見える最強の家庭療育「おうちモンテ」について、なぜ最強なのか、モンテッソーリ教育の科学的な視点や、りっきーの発達っ子育ての経験から熱く!!お伝えしていきます。
Contents
幼児期に「療育」的視点は絶対に必要
目標は「本人の生活の質をあげること」
発達っ子のお子さんが将来的に目指す姿を考えると、最終的な目標は、本人が自分の持つ特性をうまく生かしたり、苦手な部分をカバーする方法を手に入れながら毎日の生活の質(QOL)を向上させていくことです。
なぜなら、小手先のテクニックやその場しのぎで、今だけを見て、しんどい部分を修行のように繰り返し頑張ってできるようにしたり、発達っ子の抱える身体的な生きづらさを無視して、机に座ってお勉強ができるように訓練することは、決して本人のためにならないからです。
例えば、感覚の問題や体幹の弱さから長い時間座っていることが辛い子に、今、立ち歩いたり、目立った行動をしてほしくないからと、椅子に座ってみんなと同じ課題をできたらご褒美をあげるとします。
特性のある子はその行動自体が習慣化されたり、何かもらえることがわかると、とても頑張ることができるかもしれません。
でも、それは長い目で見たとき、決してプラスにはならないはずです。
むしろ、何度も反復練習をさせられたという苦しい記憶だけが残ってしまう可能性すらあります。
もう一度言います。
大事なのは「本人が自分の持つ特性をうまく生かしたり、苦手な部分をカバーする方法を手に入れながら毎日の生活の質(QOL)を向上させていくこと」です。
そのために、周りにいる私たち大人はどうしたらいいのでしょうか。
「療育」は訓練ではなく「自立への道」
「療育」は訓練や改善するためのものではなく、お子さんが将来「自立していくための方法の一つ」です。
今、お子さんが何につまずき、何を課題としているのか。
ぱっと見てすぐにわかる表面的なものだけではなく、発達の順序のどの部分でどんなふうに困っているのか「観察」することが必要です。
難しそうに聞こえますが、専門知識は必要ありません。
おうちで長く一緒に過ごしているお母さんだからこそ気がつけることばかりだからです。
今の課題がわかれば、お子さんは確実に伸びていきます。
その「観察」することを通して、子どもへの援助の方法を編み出したのが
タイトルにある「モンテッソーリ教育」なのです。
子どもの持つ「自己教育力」を活かす
モンテッソーリ教育とはイタリアの医師マリア・モンテッソーリが100年以上前に編み出した、子どもの自主性を尊重し、内面の力を発揮させる教育法です。
元々は障害のある子どもに対するアプローチから始まっており、今では世界中でたくさんの子どもたちがモンテッソーリ教育を受けています。
日本では将棋の藤井聡太くんが幼少期にモンテッソーリ教育を受けたことで有名ですね。
なぜ、モンテッソーリ教育が「療育」にぴったりなのか、
それは主に以下の3つの理由があります。
- スモールステップの課題設定
- 視覚的な援助が大きい
- 抽象的な概念を手触りや大きさなど実感を伴った形で伝える
多くの療育施設で取り入れられている方法と、一致する部分がとっても多いんです!
本当におうちでできるのかしら??
「療育」はおうちだからこそできる!
子どもの成長は待ったなし
発達障害の診断を受ける子が増えている現代。
せっかく順番が回ってきた療育が行ってみたらイマイチでも、他のところに行こうと思ったら、また順番待ち・・・!?
我が家も1年半待機したことがあります。
そんな中、待ちきれずに途中で「おうちで療育」も始めました。
なぜなら子どもの成長は待ってくれないから!
子どもにとっての1年は、大人の1年と「全く!」違います。
悩んでいるぐらいなら、たとえ小さなことでもおうちでできることを始めましょう!
グレーゾーンのお子さんにも
他の子と比べてどこか違う、不器用でみんなについていくのが大変そう・・・
でも、支援を受けられるほどの遅れではない。
そんなグレーゾーンの子は本人が一番つらい思いをしています。
努力が足りないせいと思われてしまったり、周りにその生きづらさをわかってもらいにくい分大変です。
おうちでお母さんにその生きづらさを理解してもらい、支援してもらえることはお子さんにとって何よりの療育となります。
専門療育+家庭療育で効果が加速
保育園・幼稚園以外で「一番長い時間を過ごす家庭での療育」こそが力を底上げします。
専門機関やデイサービスで「療育」を受けると言っても、時間は限られています。
週1回2時間?もっと短い場合もありますよね。
例えば、おうちでの日常生活で必要な掃除や料理、そのほかの家事の動作を療育として取り入れることで、手先が器用になるだけでなく、生活力を底上げできます。
モンテッソーリ教育なら、わざわざ「療育」としての時間を設定するのではなく、遊びながら、日常生活に溶け込む形で少しずつ力をつけることが可能です。
「療育」はモンテッソーリから始まった
専門療育の内容≒「モンテッソーリ教育」!?
「療育」の原型を作ったのは、モンテッソーリ教育の創始者であるマリア・モンテッソーリです。
イタリアの医師でありのちに教育者となった彼女は、精神遅滞の子どもたちが収容されていた施設で、出会った障害児が床に落ちたパンくずをはいつくばって拾っているのを見て、その子が決して卑しくてパンくずを拾っているのではなく、指先を使って何かをつまむ動作を通して、知的な刺激を本能的に欲しがっているのだということを発見しました。
そして、指先を使うような玩具を次々と制作して与えたところ、障害児たちの知能が飛躍的に向上し、健常児をも上回るようなテストの結果が出て、教育界や医学界に激震が走りました。
この障害児に対する治療教育が現在の「療育」の原型になったと言われています。
医師でもあったモンテッソーリは経験に加え、科学的な見地に基づき、教具を体系化していきました。
また、最新の脳科学の研究では「モンテッソーリ教育を受けた子どもたちの特徴」は人格の形成と深いつながりのある「前頭葉の働き」と一致することがわかってきました。
前頭葉の働きと言えば、自閉症をはじめとする発達障害のある子どもたちは「前頭葉の働きが弱い」ということも最近の研究で明らかになってきています。
なんと!100年前に始まったモンテッソーリ教育が「療育に最強」な理由はこれだったのね!
だからこそ、療育のカリキュラムの中には、「モンテッソーリ教育」のエッセンスが散りばめられていることが多いのですね。
納得!!
脳の働きとモンテッソーリ教育の関連について詳しくはこの本が超おすすめ!
「生活力」が身につく「日常生活の練習」
たとえば、お料理の中でも「ミニトマトのヘタをとる」「キャベツをちぎる」「枝豆をサヤから出す」「とうもろこしの皮をむく」という動作も「日常生活の練習」に含まれます。
腕を使った動作、手首のスナップ、指先の巧緻性、不器用な子が多いとされる発達っ子にとっては、これらの動作を訓練的に行うのではなく、日常の中にある食材に触れながら繰り返し反復することが何よりの療育になります。
モンテッソーリ教育では「子どもは動きながら学ぶ」という考え方があります。
頭で考えるだけではなく、実際に身体を動かし、力加減の調整や、どうやったら早くできるか剥き方やちぎり方を工夫したりすることで、机の上では経験できない直接的な体感を伴った学びとなります。
また、自分の力で何かを成し遂げることや、「料理をする」というように家庭の中で役割を与えられることは、心の満足感にもつながり、「一人でできた!」「僕(私)もできるんだ」という自信が生まれます。
こういった経験を通して、「生活力」が身につくと、将来的な自立に向けて一歩を踏み出すことができます。
幼少期の人格形成には「おうちモンテ」はまさにぴったりなのです。
ちなみに我が家では上にあげたような料理のお手伝いは、すっかり子どもたちのおしごと。
最近では「何かすることない?」と台所に集合するほど、率先して家事をしてくれるようになりました。
THE・家事男子です(笑)
不器用でなかなか自信の持てなかった長男も、「おうちモンテ」を通して、できることが爆発的に増え、生きづらさが改善されただけでなく、「ぼく、おりょうりすき!」と家事にはすっかり自信を持ってくれています。
発達っ子の「おうちモンテ」必読3冊!!
「おうちモンテ」に取り組むポイントは、「子どもの見方」を知ることです。
ここで紹介する3冊は「発達障害向け」の書籍ではありませんが、子どもが今見せているその姿や困り感をどう捉えて、どう環境を整えるかの大きなヒントになります。
「0~6歳の「伸びる!」環境づくり おうちでできるモンテッソーリの子育て」
雑誌「クーヨン」を発行するクレヨンハウス発行の1冊です。家庭でモンテッソーリ教育を取り入れる際の視点、子どもの発達段階、環境設定や大人のふるまい方まで、比較的薄い本ながら内容は充実。モンテッソーリ教育全般を理解するのにおすすめです。
写真やイラストもたくさん使われており、初めてモンテッソーリ教育を知る方にもとっつきやすい入門書です。
クーヨンで連載を担当されている、モンテッソーリ教師の方々の経験豊富な視点で語られているため、説得力があり、なるほど!と思う内容ばかり。イチオシです!
「ひとりでできた!子どもは手を使いながら一人立ちする」
たくさんの著書があるモンテッソーリ教育の第一人者、相良敦子先生の監修の本です。
なぜモンテッソーリ教育が「自立」につながるのか、芽生え始めた子どもたちの意志を尊重しながらおうちでモンテッソーリ流を取り入れるヒントが満載の1冊です。
実際にモンテッソーリ教育を取り入れている園の先生たちが考えた、家庭で作れるアイデア教具もたくさん掲載されており、実践をスタートするのにとても参考になります。
モンテッソーリ教育が大切にする「五感への刺激」を意識した構成になっており、初心者でもわかりやすいです。
「お母さんの工夫 モンテッソーリ教育を手がかりとして」
こちらも前述の相良敦子先生と、モンテッソーリのIT勉強会てんしのおうちを主宰されている(りっきーは2年かけて受講済み)田中昌子先生の本です。
上の2冊を読んで、もう少し詳しくモンテッソーリ教育を知りたい、と思ったときにおすすめの1冊です。
脳科学者の澤口俊之氏が、モンテッソーリ教育と前頭葉の働きの関連について著者とお話をされている一節があるなど、とても興味深い内容で、納得感がありました。
子どもの見方次第で、大変な子育てが楽しくなる。イヤイヤ期ではなくて「敏感期」。初めて知ると目から鱗の内容もたくさん出てきます。
お母さんがどのような視点で家庭で工夫をすればよいか知ることは、発達っ子の家庭療育に通じるものもあり、個人的にとても勉強になった本でもあります。
「おうちモンテ」ならかかる費用は0円~
お金をかけずに「家庭療育」!
おうちモンテで療育のメリットは何と言っても0円から始められることです。
前述の「とうもろこしの皮むき」などは、わざわざ何かを準備する必要はありませんね。
「療育」といえば、お金がかかるイメージがありますが、料理以外にもお金をほぼかけず、100均などを活用しながら工夫して療育できるところも「おうちモンテで療育」の良いところです。
専門療育にかかる費用とは?
児童発達支援、放課後等デイサービスを通所受給者証を使って利用する場合、収入にもよりますが、多くの場合は自己負担が発生します。
一般的な家庭の場合、月額4,600円+各事業所の材料費などの付加負担がかかることが多いです。(詳しくは各自治体の制度をご確認ください)
また、受給者証ではなく、習いごととして自費で何らかの施設に通ったり通信教育を受ける場合はさらに負担額はアップすることになります。
療育についての詳しい記事はこちら↓
まとめ
「おうちモンテで療育」なら、子どもが自分らしく力を伸ばし、自立して生きる力が身につきます!
モンテッソーリ教育は、子どもの本来持つ「自己教育力」を引き出し、「自分でできた!」という自信や、「次もやってみよう」という前向きな気持ちを育てることができる教育です。
発達障害のある子は、否定される経験をたくさんしていることが多く、総じて自己肯定感が低くなりがちです。また0か100かの思考特性から、慣れないことに「挑戦してみよう」となかなか思えないケースもあります。
その点でもモンテッソーリ教育は、スモールステップで、かつ視覚的情報や感覚に働きかける教具や教材、素材を多く使うため、発達っ子の興味をひきやすく、おうちで療育するのにぴったりなのです。
何より、ここに「おうちモンテ」に出会って運命が変わり、助けられた親子がいます!!(力説)
大人が子どもを環境に適応させる療育ではなく、用意した環境に子ども自らがやりたい!という気持ちを持って取り組むことこそ、子どもの力を最大限に伸ばす「療育」だとりっきーは思います!
ここまで、記事をお読みいただき、ありがとうございました!!
また、お会いしましょう。
「おうちモンテ」を実践するためのヒントはこちら↓
専門機関につながったことでほっとするんですよね。
私も同じ発達っ子を持つ母としてそう思っていた時期もありました。