こんにちは。
「おうちモンテで療育.com」の管理人りっきー(@KodomoOtona58)です。
「おうちモンテ」を始めると、魅力的に見えてくる美しいモンテッソーリ教具たち。
我が家にも是非!と思うけど、一体何を選べばいいの?使い方はわかるかな?と悩んでいませんか。
モンテッソーリ教具には分野や系統性があり、本格的に勉強するとなると大変・・・
そこで今日は、りっきーが我が家で発達っ子と数年おうちモンテに取り組んだ経験から、まず買うならコレ!と太鼓判を押すモンテッソーリ教具のおすすめを伝えていきたいと思います。
Contents
日常生活の練習で一生モノの力を培う!
「日常生活の練習」と聞いて、どんな内容を思い浮かべるでしょうか。
対象となる子どもたちは6歳頃までの幼児ですが、特に「模倣期」と呼ばれる2~3歳台の子どもたちは親や先生など周りにいる大人のやっていることの真似をするのが楽しくて仕方のない時期です。
また、おおよそ6歳までの子どもたちは、「運動の敏感期」と呼ばれる時期にあたり、自分の体を思い通りに動かすことができるようにしたい、という欲求に満ちあふれています。
この時期に何度も経験して獲得し、洗練されていった動きは、この後一生忘れずその子の糧となっていくでしょう。
身の回りにある家事やはさみや調理器具などの様々な道具を使った動作は全てが「日常生活の練習」の分野に含まれます。これらを習得した子どもたちは、より自立へと向かっていくことができるのです!
年齢はあくまで目安程度に考え、お子さんの様子をよく見て興味のありそうな様子が見られたときに年齢は気にせずにトライしてみてください!
発達っ子の自立と自己肯定感
私は発達っ子が「日常生活の練習」の分野でいろいろな動きを獲得することには、大きく2つの意味があると考えています。
1つ目は、「できることが1つ増えることで自立へ一歩近づく」ということです。
発達に課題があり、手先に不器用さがある子に対して、大人はつい先回りしていろいろなことをしてあげがちです。
それは親心からであったり、できなくてつらい思いをしてほしくないという気持ちからだと思います。
我が子の将来を考えたとき、苦労してほしくないと思うのはどの親御さんでも一緒ですよね。
もちろん私も同じです!
だからこそ、その子の将来を見据えて長い目で見たとき、自分の身の回りのことが自分でできるようになっていることは、大きなプラスになるのです。
「日常生活の練習」分野の取り組みはその大きな助けになってくれるのです。
是非お子さんの持つ「自己教育力」を信じて任せてみてください。
2つ目は「できることが増えることで、自己肯定感が高まる」ことです。
発達っ子は失敗体験を多くしている子が多いです。特に知的に遅れがなく周りの状況を読めれば読める程、就学後の集団生活において「自分はできないんだ」「失敗するからやりたくない」という気持ちになりがちです。
そこで、集団の場ではなく落ち着ける家庭において、ちょっとした工夫を取り入れながらスモールステップで成功体験を増やしていきます。
そういった取り組みは療育施設でも行われていることがありますが、家庭で日常の家事などの動作を通じて行うことに大きな意味があります。
それは「家族の中で自分の役割ができる」ということです。
自己肯定感が下がりがちだった子どもにとって「自分は必要とされている」という気持ちにつながり、とても大きな意味を持つのです。
今回の記事で紹介する教具自体は「家事」の教具ではありませんが、教具を通して習得した動きを使うことのできる家事の役割分担、是非してあげてください。
教具を用意するなら「終わりがわかりやすいもの」がおすすめ
発達っ子とおうちモンテの取り組みをするなら、「終わりがわかりやすい」教具・用具・材料を選ぶことがポイントです!
発達に課題のある子どもたちの中には、見通しがたつ方が頑張って取り組むことができたり、やってみようという気持ちになりやすい子たちがいます。
たとえば、お洗濯のしごとをするときに、洗濯板と合わせて洗濯物を用意するのですが、シミがついた汚れがわかりやすいくつしたと、一見してどこが汚れているのかわからないハンカチの二つがあったとします。
「お洗濯の終わり」がわかりやすいのはどっちでしょう?
シミがとれてきれいになればお洗濯が終わり、と見てすぐにわかるからですね。
このように用具と一緒に使う材料のチョイスもそうですが、お金を出してせっかく教具を買うのであれば、どのような動作をするかを想像し、子どもにとって「終わり!」がわかりやすいものを最初にチョイスしてあげると発達っ子にとってはより取り組みやすいでしょう。
①ハンマートイ
<身につく力>
狙いを定めて打ち込むという動作を通して、手首のスナップの調整力や、力を入れたり抜いたりするタイミングを習得する。
<りっきーの療育の眼!>
杭の頭が見えなくなる=終わり、がわかりやすい教具です。感覚的に強めの刺激を求める発達っ子には特におすすめです。また、ハンマーを使わず、手を使って押し込んで使用すると、指先の力も鍛えられます。
<購入ポイント>
杭が抜けやすいものを避け、ある程度力を使って押し込む必要があるものがオススメ!
このタイプ、抜けにくいです↓
IKEAのもの。我が家はこちらを使用中↓
②鍵付きボックス
<身につく力>
南京錠やホックタイプなど様々な角度に手首を回転・ねじる動作をすることにより、手首のスナップの調整力を習得する。小さい穴に鍵を差し込む動作で集中力を養う。
<りっきーの療育の眼!>
カチャっという鍵の開く音、鍵付きの扉が開く=終わり、がわかりやすい教具です。鍵の金属の冷たい感触や光沢などが気に入るお子さんが多く、集中して取り組むことで指先の細かい動きも調整ができるようになっていきます。
<購入ポイント>
扉の中に何かを収納できる、秘密の場所のような感覚が子どもにとって魅力的です。鍵の大きさが子どもの手に合っていないと感じるときは、南京錠の部分のみ100均やホームセンターで買い替えるなどの工夫も必要です。
③ひも通し
<身につく力>
利き手と反対の手にビーズなどの穴のあいたパーツを持ち、利き手で紐を通していくという左右別々の動きをするひも通し。目と手の、そして左右の協応動作が身についていきます。
<りっきーの療育の眼!>
ひもの固さ、太さ、パーツの大きさで難易度を大きく変えることができ、長く使える教具の一つです。
まずはひもの固さは固めでハリのあるものから、通すパーツは大きくてつまみやすいものから始めるとよいでしょう。
<購入ポイント>
色が多すぎるものよりは、最初は4色ぐらいまでにとどめ、通すという動作に集中できるようにしてあげましょう。通す動作自体がスムーズになれば、色を増やして色分けしながら通すなどの応用がきくようになってきます。
通す紐の先が棒状になっていて、初めてひも通しをするのにおすすめです↓
薄いパーツなので、ひものコントロールが少なくてすみます↓
ベーシックなひも通し。キラキラしたものが好きなお子さんにも↓
パーツ自体は持ちやすいですが、幅があるので、通すときの難易度が少し上がります↓
④輪ゴムかけ
<身につく力>
どれぐらい引っ張ると輪ゴムがかけられるのかという調節力。
左右の協応動作、ねじる力。
<りっきーの療育の眼!>
かるたやトランプなどを束ねようとして、左右で違う動きがうまくできず失敗するパターンが多いです。片方の手でカードの束を持ち、反対の手で輪ゴムを動作は案外難しいので、輪ゴムをかける部分だけを取り出して練習するとよいでしょう。この教具なら両手を使って輪ゴムをかける動作だけに集中できます!
<購入ポイント>
購入すると早いですが、一応作ることもできます(!)
ちなみにりっきーは夜な夜な釘を7×7=49本打ち続け、筋肉痛になりました(笑)
りっきー渾身の作品はコレ↓
念のため、作るなら、板と釘と輪ゴムがあればできます・・・
木製ならこちら↓
⑤アイロンビーズ
<身につく力>
指先の巧緻性、狙いを定めてそっとおく調整力。
図柄通りに配置できる認知力。
<りっきーの療育の眼!>
アイロンビーズには一般的な5mmのタイプの他に、大きいサイズの1cmタイプがあります。
まずトライするなら大きめの1cmタイプがオススメ!
左が5mm、右が1cm、こんなに違います!!
<購入ポイント>
りっきーはボーネルンドのものを購入。
図柄通りに置くために、合わせてプレートを購入しましょう!
大きいサイズのプレートは現在なかなか市販で流通していないので、りっきーはメルカリで購入しました!
(と思ったら一つだけ市販で発見したので貼っておきます!)
ハマビーズ.jr↓
ハマビーズ.jr 大きいサイズのプレート↓
通常サイズのハマビーズ(恐竜セット)↓
通常サイズのハマビーズ(プリンセスセット)↓
プレートの下に引くとわかりやすい!図案カタログ↓
「日常生活の練習」で自信を持って自立!
今回の記事では、日常生活の動作をモンテッソーリ+療育的視点で取り入れられる教具・教材をご紹介しました!
お子さんの興味や課題に合わせて、長く楽しく使えるものなら買ってみるのもアリ!です。
(作るのに頑張りすぎるとりっきーのようにひどい筋肉痛になるのでお気をつけて・・・笑)
肩~手首~指先にかけての動作に特化した「日常生活の練習」の取り組みをこちらの記事で書いています↓
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
またお会いしましょう!!
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